寄 与 分
-財産形成に貢献すれば-
被相続人の財産形成に対し、特別に貢献した人が複数の相続人の中にいる場合、その人も同じ相続分だとすれば公平性に欠けます。そこで昭和55年に寄与分制度が導入され、相続人の中に被相続人の財産形成に特別な寄与をした者がいる場合、財産を多く分け与えることが請求できるようになりました。
寄与者は被相続人の事業に関する労務の提供・財産の給付や療養看護により被相続人の財産維持・増加に特別に寄与した相続人に限られます。一般的な介護、同居扶養や看護は子や妻として当然のこと(扶養義務)なので特別な寄与とは認められていません。

寄与にあたるとされた判例
- 兄弟の中で長男が父と一緒に25年もの間家業に勤しみ、結果として父名義の財産増加につながっている
- 37年にわたり病弱な夫を看病し、夫名義の不動産も専ら自己の収入により購入した妻
寄与にあたらないとされた判例
- 長男が営業譲渡を受け家業を継ぎ、父母の死亡まで面倒を見たとしても営業譲渡と深い相関関係にあるので特別な寄与とはいえない
- 寄与分は相続開始時を基準として考慮するのであって、相続開始後において相続財産を維持、増加させたとしても寄与分として評価されない
寄与分割合
寄与分の具体的な額は分割協議の場で決めます。寄与分の額がどうしてもまとまらなければ家庭裁判所の調停・審判を受けることとなります。
寄与者がいる場合の相続分計算
相続開始時の財産(A)-寄与分額(B)=みなし相続財産(C)
みなし相続財産(C)を相続人で分割する。分割後の相続財産(D)
寄与者続分(E)=分割後の相続財産(D)+寄与分額(B)
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